桑田佳祐/白い恋人達 あなたの冬の恋物語
 
仕事帰りの空気がキーンと冷えていた。ああ・・・雪の匂い。 車に乗り込み、関越道を目指す。渋滞はない。あと2時間ほど で、雪景色に会える。今年5回目のスキー。だいぶ勘は戻ってき ている。ノンストップで走り続け、トンネルを越えると向こう側 は吹雪いていた。視界は50mほど・・・。携帯電話のインカムを耳 に付け、リダイヤルする。
“もしもし、眞琴(まこと)です。こっち吹雪いてるね。”
13km先のICで降りる。
いつもの素泊まり宿にチェックインし、外に出る。このままだと 明日は新雪が滑れそう・・・。近くの居酒屋で、ビールとメヒカ リと肉じゃがを頼む。ほどなく・・・“やあ、早かったな。雪、 結構積もってるよ。”と、真っ黒に陽に灼けた輝(あきら)がや ってきた。“俺は今日は、お湯割りにして”と、お店の女将さん に頼む。
“明日は新雪に行けそうだな。良いコース見つけたんだよ。行こ うな。”“コース外は滑走禁止じゃなくって?パトロールさん? (笑)”
翌朝、眩いばかりの快晴だった。駐車場で準備をしていると輝 (あきら)がやってきた。“お天気はいつも眞琴の味方だな。さ ぁ、行こうか。” 私たちはスキーを担ぎ、ロープウェー乗り場へ と向かった。朝1番のゲレンデは、とても気持ちがいい。誰も滑 っていないゲレンデにシュプールを描きながら、風を切る。
私たちは2本のシュプールをときおり交差させながら、滑ってい った。互いに自分の夢を叶えるために、別々の人生を選んだ私た ちのように・・・ときおり交わりながら・・・。
 
 
2001-10-26 眞琴
 
 
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