桑田佳祐/白い恋人達 あなたの冬の恋物語
 
冬に生まれた女性と、冬に出逢い、冬にさよならをした・・・
1993年に、下町の小さな駅で初めて彼女と逢った。
彼女は小さな手に白い息を吹きかけて、僕を待っていた、出逢い はどこにでもあるような陳腐な事だった、友人の紹介だ。
よくある事と、何気ない出逢いで終わるはずだった・・・・
でも彼女と目が合った瞬間に目の前に曇りガラスが生まれてい た。「はじめまして」そう言った時にはもう恋をしていたし、諦 めてもいた、こんないい女が自分に惚れる訳ないって・・・
小雨が小さな雪粒に変わり始めた時には、二人で線路沿いを歩い ていた、最初から諦めていたので気取らずに馬鹿な話ばかりをし ていた、それが功を奏したのかはわからないが、それから毎日僕 たちはデートした、寒い夜にいつまでも公園のベンチで話をした り、目的もなくただ自転車を走らせたり、ただ二人でいれればよ かった・・・
自然と付き合いだした二人の関係も1年過ぎ、2年が過ぎ、3年 目に終わりを迎えた、理由は色々あるんだろうけど、やはり不埒 な自分がいけなかったんだと思う。
でもたくさんの思い出をもらった・・・・
二人遊んだ雪の積もった駐車場、手をつないで歩いた何気ない 道、誕生日に贈ってくれたギター、初めてキスをして照れて二人 目を合わせれなかった夏、二人バイク飛ばしたあの道、もう回すことのないダイヤルナンバーまだ覚えてる自分に少し照 れ笑いしてしまうこの頃だけれど、この先忘れる事は無い、た だ、だんだん思い出す事が少なくなってくるだけ、朝起きた時に ベットから起き、最初は息をしようと思ってしているけれど、そ のうち考えなくても息をするようになる・・・・・

2001年、今はもう素敵な思い出として残っているだけ、人は慣れていく生き物、さびしい事だけれど、どんな悲しい事実 も時の流れで癒されていく・・・・・
 
 
2001-10-20 ひろ
 
 
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