桑田佳祐/白い恋人達 あなたの冬の恋物語
 
この話は、私と彼が付き合ってから、初めてのクリスマスの話で す。
私と彼は、あるデパートに勤めていました。
クリスマスと言えば、デパートが一番忙しい時期で、いつも以上 に、騒がしく、忙しい売り場を、わたしはテンテコ舞いしていま した。
すると、彼が、
「今夜、大丈夫だよね?」
と、聞いてきました。
わたしは、包装の手を休めず
「ゴメン、今日、最後までになっちゃった・・・。」
その日は、1ヶ月前に、彼と別れたばっかりだからと半ばヤケに なってクリスマスにバイトに入ってくれた娘が、彼氏と縁りを戻 して、泣きついてきたのです。
わたしは
「良かったじゃん 何言ってんの、いっておいでー」
と、気前良く、彼女を送り出してしまいました。
「ばーか」
彼が私の額をこづきます。
「お前が一番楽しみにしてたんじゃねーの?クリスマス。しかも 8時半に上がって、10時門限って、どうするんだよ」
私は(さあ)という顔をして、鳴り止まない電話に手をかけまし た。
私は少し驚いていました。
彼はクリスマスなんて、興味なさそうでしたし、むしろ、「俺は 日本人だ」といって、嫌ってる節もあったからです。
(ふあ、しんどかった・・・ 彼もあれから見てないし、きっと ふてて帰っちゃったんだろうな・・・)
8時45分、着替えを済ませると、コートの襟を立て、駅に向か おうとしました。
すると、後から、腰を抱かれ、振り向くと、彼がいました。
「待っててくれたの?」
「うん しかも、ケーキ付き。あそこで食おうよ。お前の最寄駅 のでっかいツリーのある」
「しかも、送ってくれるんだ?」
そして、駅に付き、ホット缶のミルクティーを買い、外で、ケー キにロウソクを立てて、二人で食べました。
私達を見て、笑いながら通りすぎる人もいたけれど、心は温かか ったし、いい思いでです。
 
 
2001-10-11 ルナ
 
 
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