去年の秋に私は一人のチャラチャラした元パブ男と出会った。
なんてことのない出会いで、お互いに恋人がいた。
偶然、飲み会で近づく機会があって、仲良くなってた。
同じ職場で、毎日顔を合わせていたから、仲良くなってからの毎
日は、楽しかった。
それでも、私は彼氏のことが好きで、楽しい人、とだけ考えるよ
うにしていた。
いつのまにか。
いつのまにか、好きになってた。
二人でご飯を食べたり、お酒を飲んだり、カラオケに行ったり。
すごい楽しくて、ずっと一緒にいたいと思った。
彼氏とは、違う感情で、好きだった。
付き合いたいとかじゃなくって、離れたくなかった。
雪の降る日。
私たちは夜中まで二人で遊んだ。
それから、私は帰りたくなくて
「帰らない。
帰りたくないの。」
って困らせた。
わかってたんだ。
彼女のこととか私の彼氏のこととか考えてたって。
私も考えてはいたんだよ、色んなリスクとか。
でも、離れたくなかった。
本能が離れたくないって感じてた。
本能の恋だってずっと思ってた。
風のない夜中の札幌。
中心から少し離れた私たちの地元で、
すごい大粒の雪がたくさん降ってて、
私のコートもあなたのコートも雪で真っ白になっても
構わなかったよ。
ずっとそんなことをしてた。
あなたが、突然、抱きしめてくれて
雪が暖かいことを初めて感じた。
雪は白くて冷たいのに、暖かかったよ。
いつもの口調で言う言葉の一つ一つが嬉しかった。
あの時、二人は恋人だったよね。
あの冬は、あなたに出逢えてよかったよ。
何度も思い出すよ。
もう二度と会えなくても。
2001-11-22 月に祈る
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