桑田佳祐/白い恋人達 あなたの冬の恋物語
 
「きっとまた・・・。」

雪が風に舞うと、必ずS君からの手紙が届いた。高校一年の冬の 事。この年はやけに雪が多かったの。

同級生のS君がTELして来たのは中3のお正月。
「お前の事好きな奴がいるんだ・・・俺!」(ガチャン)
なんだ〜?もしかして酔っ払ってる? だってS君てね、ダボダ ボのズボンはいて髪はオールバックにしている男の子なの。
で、私は、女の子同士でいても、相手の話をただうなずいて聞く だけのおさげの女の子。ね。どう考えてもあう訳ないでしょ。

それでも可愛い付き合いがはじまったのよ。3学期に。(笑)
隣同士に座っているくせに、ほとんど学校では話さなくて、カセ ットテープくらい手渡ししてもいいのに、わざわざ後ろのロッカ ーの上に置いてそれを取りに行ったり。

S君とっても優しかったよ。
学校の外では、一生懸命に私の事楽しませてくれようとして、一 杯喋ってくれた。映画も行ったし海にも行った。5円硬貨で指輪 も作ってくれた。・・・でも、わたしがダメだったの。
「うんうん。」って、うなずくだけでは話し途切れちゃうもん。
私の胸の中に不安が大きくなった頃、S君のくれた手紙に書いて あったの。

「言葉につまるようじゃ 恋もおわりね・・・」

そう、どうしていいかわからなかったよ。高校生になっても相変 わらずの私だったんだもん。

お別れするには、もう時間はいらなかった。

お別れして初めての冬がそうなの。雪が舞うとS君からの手紙が 必ず届いた。
今は、なんて書いてあったか忘れちゃったけど、覚えてることは とても素直な気持ちで読める手紙だった・・・。

最後に雪が届けてくれたのは、はがきだった?

「今すぐ、TELしろ。」

はは〜。
雪っていいな〜。
想いでみんな綺麗にしてくれて♪

TELしたかって? うん。もちろんしたよ。
かじかんだ手のまま、外は雪降ってたんじゃないかな・・・。

 
 
2001-11-16 mamausa
 
 
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