桑田佳祐/白い恋人達 あなたの冬の恋物語
 
冬が来る度に思い出す。
いつもより、雪がたくさん降った寒い冬だった。

僕達は雪が大好きだ。それに得意だ。
なんたって、4本の足で歩ける。
だけど、雪の中を歩くのは、けっこうシンドイんだ。
それでも僕達は旅を続けければならなかった。
どこにいったのかわからない君の家族を捜す、あてのない旅 に・・・。

君は僕がいるから安心だ、と言っていたね。
僕は君がいるから楽しかったよ。
そして奇跡が起こった。
あの日、君はちぎれんばかりにシッポを振っていたね。
君の幸せそうな姿を、最後に見る事ができて嬉しかった よ・・・。

あれから幾度かの季節が巡り、また冬が訪れる。
今年も君はきっと、暖かい冬を迎えることだろう。
僕はあいかわらず独りぼっちで、君と出逢う前と変わらない 冬だ。

ただ、君と出逢う前とは違う事がひとつだけある。
雪の降る夜は、大きな大きな声で吠えてみるんだ。
僕の声が君に届く事を願って・・・。
 
 
2001-11-09 のら
 
 
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