桑田佳祐/白い恋人達 あなたの冬の恋物語
 
幼い子供を二人抱えて毎日死に物狂いだった24歳の時。会社は リストラされるわ、養育費は一向に貰えぬわで、まさに一家心中 でもするしかないかと思っていた。ただただ遮二無二走り続けて いた。
ふと気づくと、いつも傍にその人がいた。子供をあやすでもな く生活を手助けするでもなく。元会社の同僚だった彼は、私より 4歳年下で、まだ社会人になって間もなかった。
「何をすき好んでこんな女に近づいたのかしら」と、自分事なが らに思った。
毎日仕事が終わると、私が住んでいたボロボロのアパートへや ってきて、夕飯をみんなで食べて、泊まって行った。

いつのまにか彼の存在が、厳しい生活の中で、潤いをもたらせ てくれる事に気がついた。
子供達はすっかり彼になつき、私も彼がいなくてはとてもじゃ ないけどやっていけない状態になっていた。
4年経った冬の日、私達は籍を入れた。結婚式も新婚旅行も当 然なしで、記念写真は家の前で4人でパジャマがわりのスェット 姿のまま、セルフタイマーで撮った。
お互いの両親に大反対されていたし、これで充分だと思ってた から。子供達が大喜びしてくれたのが、なにより嬉しかった。

結婚して6年、暖かい陽に照らされて写真を撮った冬の日、一 生その日のことを忘れず、ずっとおとうちゃんを愛していたい。 あの頃よりずっとずっとおとうちゃんに恋してる。子供達に呆れ られながらも「大好き!」を毎日言ってる。今年ももうすぐ結婚 記念日。一冬ごとに愛情が増していく。
 
 
2001-11-08 TAMA
 
 
戻る
 
Copyright(c)Victor Entertainment, Inc. & Amuse, Inc. All rights reserved.