桑田佳祐/白い恋人達 あなたの冬の恋物語
 
みんなが、待ちに待ったアニバーサルDAYは、私の誕生日。そ う、イブです。大学3年の冬休みも始まったころ、雪国での学生 生活を送っていた私はそろそろ帰省のお金をと当時始まっていた 東北新幹線の工事現場で、その日も働いていました。結構その年 は大雪でした。それでも、自分のアパートに何とか戻れるだろう と思って夕方のバイト終了時に帰ろうと現場を離れると。もう暗 くなった街中は、いつも以上に暗く。ふと気づくと、街を飾って いたクリスマスツリーの電飾は消えていました。そう余りの大雪 に送電線が切れてしまったのです。この夜は行きつけのJAZZ 喫茶での常連だけでのオールナイトパーティーで彼女と過ごすは ずだったのに・・・なんてついてないのか・・・。送迎のワゴン 車は渋滞の高速をノロノロと、はやる気持ちを逆なでするかのよ うに走り。街はなかなか近づきませんでした。夜更け近くにやっ と帰宅。アパートから、お店まではとてもこの大雪の中歩いて行 けないし、車も走れません。仕方なく明かりの無い部屋でふて寝 を決め込みしかないかぁ・・・。諦めの吐息をはきながら玄関へ 着くと。暗闇に人の気配。甘い香水に匂いだけが知らせるあの子 の存在。寒い中を何時間待ったのか凍えついた体を寄せ合ってガ スコンロの青白い光の中でみた降りしきる雪が。滅多に大雪など ない今の住まいでも夜更けに降り出す雪をみると必ず思い出すの は、あの晩の静かな二人の世界。もう戻れないけれど・・・・
 
 
2001-11-07 どむだん
 
 
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