あれは、もう6年も前の話だ。
私が19才の頃、クリスマスイブに大好きな人と出かけた。
クリスマスに出かけるといっても、なんら特別なことを
するわけでもなく、レストランも予約もしたわけじゃなかった。
でもそれで全然よかった。ただ一緒に歩いているだけで、それだ
けで胸が踊った。1週間前の週末に、彼に買ってもらった指輪が
手にきらきらして、嬉しかった。
ちょっとだけ、おめかしをして、お気に入りのファーがついたパ
ステルグリーンのコートを着た。髪の毛も少し巻いた。もの凄く
幸せだった。あの人が大好きだった。
日も暮れて、もう帰宅の時間が近づいてきたころ、彼は私は引き
寄せて、強く、強く抱きしめた。なんだか、涙がぼろぼろ出てき
た。人は幸せ過ぎると、泣くんだと初めて知った。
2001-10-31 ゆきの
|
|