ROCK IN JAPAN FES.2005

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 22年ぶりの野外フェス。果たしてどんなステージになるのか、まるで想像がつかなかった。サザンが「RIJF2005」のGRASS STAGEに登場したのは8月7日午後7時をわずかにまわった頃だった。直前に「雷雲が発生してます」との場内放送があり、風雲急を告げ、頭上に黒雲が広がりつつあったのだが、彼らがステージに姿を見せた瞬間に明るい光が差してきたようだった。オープニングナンバーの『チャコの海岸物語』が始まった瞬間に、4万以上の雄叫びや歓声が混じりあった。フェスは通常のワンマンとは違って、コアなファンじゃない人々もたくさん参加している。彼らのステージを見るのは初めて、という観客もたくさんいたはずだ。なのにこの濃密な一体感は何なのだろう。

 「若者に負けないように、年はいってますけど、下心はいっぱいです」と桑田が冗談交じりに言っていたが、メンバーのテンションも高い。フェス独特の雰囲気に刺激を受けた部分もあったのだろう。桑田は全身真っ赤な衣装だったのだが、この赤は彼らの意気込みを象徴するかのようだった。

 夏のスタンダードナンバー『夏をあきらめて』『真夏の果実』など夏の曲をメインにしつつ、『マンピーのG★SPOT』など、超ホットなナンバーもありつつ、新曲『BOHBO No.5』、『神の島遥か国』も披露しつつ。『汚れた台所(キッチン)』は約10年前に発表された歌なのだが、なぜか今の時代ともぴったりシンクロして響いてきた。「いつになれば茨城」と歌詞が変更された『勝手にシンドバッド』ではひたちなかが湘南になった。

 アンコールの『みんなのうた』を聴きながら思ったのはサザンの音楽はまさしく“みんなのうた”であるということだった。こんなにも多くの人々に愛されているバンドはそうはない。観客みんなが一緒に口ずさんでいた。彼らの歌が日頃、いかに愛唱されているかが、この夜の光景からもうかがえた。

 フェスの最大の醍醐味は音楽によって人と人とが繋がる瞬間をはっきり肌で感じられる点にあると思う。この日、彼らはまさにフェスの魅力を凝縮したようなハッピーでピースフルなステージを展開した。一緒に踊り、一緒に口ずさみ、一緒に飛び跳ね、一緒に感動し、そして一緒にブッちぎれる。終演とともにやってきたのは雷ではなくて、500発の花火だった。闇の中に浮かぶ大輪の花のように、サザンの歌がこの夜、人々の胸の中に鮮やかな光跡を残したのは間違いないだろう。  (長谷川 誠)
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